核兵器は戦略環境を激変させた。
旧来思考のままでは先制の一撃で国運を失いかねない。

外交、経済、スパイの比重が極めて大きくなり、特に陸軍ドクトリンは抜本的な書き換えを要求されるだろう。

この欄では、ある程度以上の熟練を前提とした上で、大国間殲滅核戦争の実態と戦訓を必要十分に記述していきたい。

具体的戦術は「 核戦争 ( 基礎ドクトリン ) 」項で論じているので、手っ取り早い情報収集にはあちらをどうぞ。

はじめに [#te1d06cc]


今までの戦争を
「 営々と育成した精鋭大部隊の決闘 」
と定義するなら

核戦争は
「 軍隊という消耗品を媒介とした経済力のぶつけ合い 」
である。

といっても当然、核時代の軍事的常識を身につけており、安定択を選び続けられることが前提条件。


少々長くなったが是非一読願いたい。

経済と建設 [#h9f48952]


常備軍が秒で溶ける関係上、経済出力がそのまま軍事戦力になるので重要性が飛躍的に増している。

資源産出への投資 [#u2d6dfc2]


核戦争における資源の優先順位は

希少資源 > キャッシュ > 石油 > 食料 > 金属 ≫ 資材;

核兵器生産に関わる希少資源や、原子炉攻防と軍配置確認に必須のスパイに使用するキャッシュの重要度合いが高い。

また今までと異なり、維持費だけでなく再生産時にも消費する為、備蓄が必須となる石油も大切。

中核州の希少資源、石油生産地には工場新設も無条件で実施;。
( 場合によっては金属生産地にもすべき )

非中核州は石油の大生産地のみ工場設置を検討すること
稀少資源州にはインフラ整備をしても良い。

資材はダダ余りになるから無視か。

要塞建設や歩兵系の充足において意外と金属を消費するので、可能な限り生産強化しておいて損は無い。

部隊生産地への投資 [#k6bb0458]


前線に近い都市は全て工場レベル 5 にし、レベル 1 兵舎も建設。

また、特に直接敵要塞を狙える位置にある都市は通常ミサイル生産に最適なので空港も整備して活用すること。

原子炉の設置 [#eedbaf92]


前線に程近く、それでいて敵最前線が核ミサイルの射程に入らない都市が有力候補。

自国の希少資源産出量を見て 1 - 2 箇所整備しよう。

設置都市に工場や兵舎を建設するのは当然として、追加で要塞もレベル最大まで用意するべき
( 敵軍事破壊スパイの目標を分散させて間接的にダメージを減らせる )

防衛スパイを 5 人以上常駐させ、可能なら対空部隊も置いておこう。
機動部隊等の待機地点に利用するのも防衛強化に繋がって良い。

要塞建設 [#cbcb00a1]


ある意味最重要とも言える。

最前線は当然として、最低深さ 2 州までの全域にレベル 5 要塞を用意すること;。
可能なら深さ 3 州まで全域整備。

要塞線直後の後方にも、都市や交通要地を数カ所選んで要塞を建設しておく
空軍や戦略兵器の掩体、機動部隊の保護に使える他、撤退時の有力拠点にもなるからだ。

勿論戦闘で消耗した要塞は全て常時並列補修する。

鉄鋼を湯水のように使うので、先に挙げた通り生産体勢を強化しておくこと。

空港整備 [#v0e61a38]


レベル 1 は使う使わない関係無しで前線一帯全てに設置。

第 2 線以降は要地を複数選んでレベル 2 に強化し、空軍や戦略兵器の前線活動拠点とする
場合によっては最大強化も検討すべき。

理想を言えばこれらには対空部隊を付けておきたい。
予備や機動部隊の待機地点にしておけば一石二鳥。

抗堪性のあるレベル 2 以上の空港は、戦略兵器の策源地として必須なので空軍が居ない場合も必ず用意すること。

外交 [#ed115eae]


開戦前と開戦後で大きく異なる。

開戦後については言ってしまえば何時も通りだが、核時代における奇襲や頭数不利は致命的なので、開戦前の予防外交や根回しが極めて重要

チャットやスパイ、新聞全ての手段を使って不意打ちを予測防止し、味方を増やすべし。
縦深要塞が無いと何もできないので、繰り上げで建設しまくろう。

開戦後に特筆すべき事はない。
敵側の新規参戦は全力で防止するか、事前察知の上対策すべし。

雑談の中でさりげなく核の残弾を探ったりは出来るかも。

( 非参戦のまま交戦国へ核兵器や資源、部隊を供与する代理戦争が極めて有効だったりする );
アプデで不可能に。
流石に酷かったか。

軍事 [#g5cc2fb9]


今までと違い、軍事作戦単体で勝ちに行くのは下策;。

( 相手が核時代の常識を知らない場合は、難しいことを考えずとも普通に軍事的打倒が可能
その辺の見極めは各自でどうぞ )

軍隊指揮の範疇でやることと言えば戦略兵器の目標選択や前進後退の判断くらいだが、要塞の所為で攻撃自体が困難だし、必要なだけの部隊を集めれば核攻撃されるしで決定打を放てない。

よって
「 相手を打倒しに行く 」
というより。
「 踏ん張り生き残る 」
のが軍事的な勝ち筋。

細かい有利を積み上げながら部隊を生き残らせ、経済力差が発揮されるまで現状を維持することこそ、軍事戦略の根幹だ。

このチキンレースを制して始めて、有効な攻勢が可能となる

攻防について雑に言えば「 ミサイルで攻撃、地上軍は防御 」

各兵科、特に陸軍の「 戦略思考 」欄にて大枠が示されているので以下参照のこと。

陸軍 [#g49be6f7]

序論 [#y2cadf5b]

記者「 大臣にとって核戦争での陸軍の役割を表す一文字というのは? 」

総理大臣「 核戦争は陸軍にとっては……『 防衛 』の戦いでしたね 」

記者「 一文字にするとすれば?」

総理大臣「……それは……え〜……ま『 戦線維持 』ですかね」


陸軍は戦略兵器展開のために必要である「安全な後方」を確保するのが根本的な仕事。

敵戦力撃滅は核兵器の役目だ。

「 核が耕し、陸軍は占領しそれを守る 」
のが基本的なあり方。

今までの様に、地上軍で全てを実行せんと大戦力を集めれば核兵器の的になるだけ。
要塞も相まって戦力対等な相手に対する攻勢は事実上不可能である;。

あくまで再生する隔離障壁としての役割を念頭において欲しい。

部隊編成 [#y29534fc]


・重歩兵師団
・軍団砲兵
・機甲師団

を使用する。

以前は機甲師団万能の気があったが、核兵器で呆気なく蒸発する環境において高コスト部隊を主力にするのは非現実的

かつて彼らが担っていた兵力投射能力は核兵器を持って代替とする;。
常に必要数を使用可能な状態に保つことこそ、陸軍の維持そのものといえよう。

全地上部隊は消耗品であると認識し、常に補充し続けることで敵火力による消滅速度との平衡状態を維持し、有利に傾けるべし;。

この関係上、対空、対戦車砲を大量に装備した歩兵師団が数的主力として適切;。
常に新規生産を続け、前線の消滅速度に間に合うようにしよう。
対装甲能力と豊富な体力を兼ね備える対戦車自走砲は極めてシナジーが高い

機甲師団は消滅しても即時再建できる程度を維持し、敵陣占領に使用。
あくまで高性能な色塗り役であり、戦力的な主力ではない。
歩兵師団運用 [#n78a4768]

基本的に各要塞へ逼塞させ移動はしない
敵地上軍の攻撃を受けても増援は送らず、最大の出血を強いたのちは玉砕させる。

増援等の部隊移動は要塞の庇護喪失を意味し、これは敵火力による巨大損失に直結してしまうからだ。

弾道弾や空軍による火力支援をもって増援の代替とする
当然、核兵器も価値ある大部隊には躊躇なく使用すべし。

進撃や失地回復の為の敵前部隊移動は、色塗りの機甲師団に任せ、敵火力の脅威がない状態を確保してから補充部隊を再配置し、戦線を前進させること。
軍団砲兵運用 [#n2e5c57a]

基本的には、各地要塞へ篭る歩兵師団に薄く広く帯同し、破砕射撃を試みに要塞から出てきた敵の列車砲へ反撃するのが役割。

3倍程度までは有利を取れるので、それ以上に対しては核攻撃を検討すること

また、彼我の要塞が互いの列車砲射程内の場合は、集中配備して要塞間砲撃戦を展開してもいい。
この場合、要塞を破壊して敵を追い出し、自軍陣地線を前進させるのが目的。
どうしても奪取したい土地でないならば核被爆のリスクを犯すだけなので、空き地にして敵を誘うのがより上策ではある。
機甲師団運用 [#f0e1225c]

核兵器がある以上、一昔前のような大砲撃戦は成立しない。
近接戦についても効果的戦力単位であれば即核攻撃されるので事実上無力。

よって、「 列車砲や弾道弾で対処したり、壊滅した要塞戦力で撃退するには困難 」であるが、「 核攻撃するのは核が勿体ない 」程度の小規模な占領用戦力として使用する

耐久の根幹であり近接戦能力を保証する中戦車、砲戦に対応する自走砲も当然重要だが、この状況で一番大切なのは自走対空砲。
核対策のため小部隊化する関係上、術爆が天敵となるからだ。

ある程度の戦闘能力と快速を活かして、核兵器や通常火力戦で既に大打撃を与えた敵要塞を奪取し安全地帯を押し広げていこう。

占領地帯の防衛は安価かつ補充容易な歩兵師団に任せ、敵巨大戦力の撃滅は核に任せる

かつての花形の役割とは思えないが、重要であることに変わりはないので消耗を抑えつつ活用すべし。

戦略思考 [#w206d108]


最大の重点は要塞と戦略兵器

後者については特に「 核兵器、通常ミサイル 」を指す。

要塞があると防衛側が圧倒的有利であり、地上軍による火力戦は成立しないので、これを破壊できる戦略兵器が焦点となるのだ。

軍事破壊スパイによる原子炉爆破、防衛スパイによる味方原子炉の保護;は当然とし、核含む弾道弾や空軍による攻撃破壊も検討すること。
敵の戦線後方にある弾道弾生産地 ( 通常弾頭含む ) が目標たりうる。

つまり陸軍の最大目標はその策源地としての空港確保や、可能ならば占領による奪取……ではなく
「 戦略兵器の投射合戦において、相手の陸軍より長く多く生き残ること 」;。

通常の戦闘では敵地占領が有力目標とされるが
核戦争時代の 3 状況

・防御側一方有利の要塞戦
・大軍を無力化する核兵器の存在
・莫大な生産力による高速補充

を考慮すると非効率的な任務であることは自明。

敵の核、弾道弾パフォーマンスが落ちれば必然的に戦力面で優勢となるので、ここまで至ったプレイヤーの手腕をもってすれば縦深要塞の打破や地上軍の殲滅は簡単なはず。

繰り返すがあくまで「 生き残る 」ことが勝利に直結するのだ;。
核時代の陸軍戦略は即防衛戦略と言えよう

攻勢は防衛に成功したものの権利だ

( もちろん、迂闊な相手が大戦力を結集し、それを核で蒸発させられた場合は攻撃することになるが、これも「 相手より長く生き残った 」が故の防衛勝利である )

戦術思考 [#vbf16611]


全戦闘地域はレベル 5 要塞化必須;
守備側が数倍の敵に出血を強いられることが前提条件。

敵の第一線突破は核兵器の存在より阻止不可能
3 - 5 線以上の幅を確保し、被突破を前提とした縦深防衛陣を敷くこと

陸軍部隊の大量集結は被曝を前提に
核兵器により数十個連隊が壊滅することを考え、火力を発揮させないためにオーバーキルされる程度の小集団を多用すべし。
敢えて核攻撃を誘う場合は補充の容易な歩兵系部隊を集積すること

・最前線は常に砲撃を受けるダメージゾーン
最低限の砲兵火力と対戦車防御を基調とした警戒線を構築する
縦深を確保できる場合主力は第 2 線以降に分散配置すること;。
逆に引き先がない場合は1-2列目に主力を配置し、予備を厚くして核攻撃に対する迅速な増援を心掛けること;。

・可能な限り縦深を厚く取り、3 - 5 層の防衛戦に薄く広く展開
敵の突撃は、土地と部隊を捨て駒にしつつ最大の出血を強い、柔軟に受け止めるべし
阻止困難な大部隊は核兵器で対処のこと;。

海軍 [#g2d287c9]

序論 [#b61e992c]

陸軍と違い特記することはナシ。

核兵器が怖いなら陸に寄らなければ良いだけ
核兵器搭載の艦艇でもあれば話は別だったがそんなものはない。

それにそもそも、核は艦隊に対して決定的威力を持たない
核弾道弾一発で駆逐数個連隊が吹っ飛び、原子力戦艦が小破する程度 ( 程度?)。
多少の被弾は我慢できたりする為、その辺を理解した上で良い感じに運用しよう。

核時代だから云々という要素はないので、いつも通りプレイヤーの腕次第だ。

ただ原子力艦艇はめっちゃつよいので、主力艦を更新しておこう。
駆逐艦の重要性は当然として、通常潜水艦も十分使えるので原潜へ切り替えるか否かは好みでどうぞ。

空軍 [#e2b11e0e]

序論 [#oce14f92]

核やミサイルも空軍の範疇……では一応あるんだけれど、ややこしいのでここでは論じない。

詳細は戦略兵器欄で。
戦略思考 [#o8642e23]

航空機の仕事はいつも通りの
・偵察
・小規模部隊の攻撃
に尽きるのだが、その内実はかなり違うので戦術思考欄にて記述する。

また、大量消費され補充し続けるという点では陸軍と何ら変わりない立場。
ゴリゴリ溶けるのは当然なので戦果を狙えそうなら積極的に爆撃していこう。

火力としてのコスパは相変わらず最悪だが

・遥か後方の生産地から高速補充可能
・安全な後方から必要な時だけ展開、攻撃に参加できる

という利点を活かせれば、「 経済力を戦力に変換する効率 」という観点から評価したときに地上の戦力に比して特筆に値するほど見劣りはしない

以上の理由により、空軍は核戦争時代において重要性が飛躍的に上昇するので意識的に使っていこう。
戦術思考 [#w7c0ace8]

普段は十分安全な後方の基地に分散配備し、哨戒させ空中待機
攻撃の際に適宜集結させ前線に送ろう。

再掲するが航空機の仕事は

・偵察
・小規模部隊の攻撃

の二通り。

前者は戦略兵器の攻撃目標スポット & 戦果確認が重要任務に加わる程度。

後者について、苦手な重編成大部隊が核兵器により駆逐される為、単純に役割対象が大きく増える

戦略兵器により大打撃を受け、防空能力を喪失した要塞内部隊や、占領活動に勤しむ小規模機甲師団を積極的に襲うべし。

当然、万全な要塞部隊を決して相手取らぬよう
今更警告は不要だろうが身の程は弁えよう。

また、敵戦略兵器による空港爆撃があり得るので、攻撃に送る際は毎回全滅を想定しておくべし
損害補充はすぐにできることも、大国間核戦争の特色だ。

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